根強いファンをもつ「パンヘッドエンジン」誕生

5月 25, 2019 - masato

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ナックルヘッドに次いで誕生したパンヘッド

時代とともに新しいエンジンの規格を作り出してきたハーレーですが、パンヘッドもまさにそうした時代を象徴する有名なエンジンの一つです。

パンヘッドというのは1948年に開発されたVツインエンジンで鍋の蓋のような部品がついているもので、その頭にフライパンをかぶったような形状から「パンヘッド」と名付けられました。

もともとハーレーでは1936年にVツインエンジンである「ナックルヘッド」という製品が作られていたのですが、ナックルヘッドはそれを改良したものです。
ナックルヘッドからの改良点としては、メンテナンス性能の向上や放熱性といったことが挙げられており、こちらは結果的に17年間にもおよぶベストセラーエンジンとなりました。

まさにハーレー・ダビッドソンの黄金期を象徴するエンジンといった風格があり、現在でもパンヘッドを搭載したクラシックハーレーは人気で取引をされています。

実はパンヘッドというのはナックルヘッドのマイナートラブルを解消するために作られたものでした。
そのため基本性能はナックルヘッドと比べて特に突出した機能があるわけではなく、むしろナックルヘッドとしての機能を維持したまま、既存のトラブルが起こりにくくしたというところに意味があります。

この信頼性の高さこそがパンヘッドの魅力となっており、1949年以降からはその次のステップとして信頼性を維持したまま新たな出力性能を開発しています。
そうした流れからパンヘッドは信頼性と走行性能の2つを同時に持っているエンジンとされており、最終的にはナックルヘッドとは全く別の素晴らしい性能のエンジンとして歴史に名前を刻むことになりました。

パンヘッドに関する豆知識

パンヘッドの中でも特に現在貴重とされているのが1948年に販売されたスプリンガーモデルのパンヘッドである通称「ヨンパチ」です。
「ヨンパチ」というのは1948年に発売されたことによりつけられた名前で、このモデルは以前まで販売されていたナックルヘッドで搭載されていたスプリンガーが搭載されていることが特徴です。

翌年からはテレスコピックフォークという新しい規格が採用されることになったので、ヨンパチと言われるモデルが作られたのは非常に短い期間のみとなります。
現在では幻のモデルとも言われているので、ハーレーの歴史資料が展示されている施設などでぜひ一度見てみてもらいたいです。

パンヘッドの歴史は1948年にはじまり、1965年に終了をします。
最終モデルとなったエレクトラグライドは、「エレクトラ」というキックではなく電動により始動ができるスターターのことで、1966年以降は新しく「ショベルヘッド」というパンヘッドの基本性能を大きく上回るタイプのVツインエンジンが搭載されることになりました。

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はじめまして!ハーレーマニアのmasatoです! まだまだ勉強中ですがハーレーの魅力や情報をご紹介します! Twitter@<a href="https://twitter.com/masato88850739">https://twitter.com/masato88850739</a>